第13章 裏切り

高価そうな花瓶が宙を舞い、窓の外の陽光をきらりと反射した。目に刺さるほど眩しい。

幸い、朝の光は強く、しかも荻原和夏は荘園に入る時点で警戒していた。ひょいと身をひねり、難なく回避する。

だが彼女の後ろにいた執事福生だけが運が悪かった。

花瓶はそのまま彼の顎に直撃した。

「誰が花瓶を投げた!」

福生は顎を押さえてうずくまり、痛みに目尻が滲む。

「あなたに当てるつもりじゃなかったのよ。あたしはその女に――福生さん、大丈夫? 早く家庭医を呼んで!」

冴島羽美がリビングから飛び出してくる。福生の怪我を見た途端、顔色を失い、声が裏返った。

すぐに騒ぎを聞きつけたメイドが駆けつけ、数人が...

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