第163章 授賞式

冴島零は荻原和夏に先に帰るよう言った。だが荻原和夏は首を縦に振らない。さっきのあのクズ男女が、これからどんなふうに始末されるのか――それを自分の目で見届けたかったのだ。

20分後。

学長のトニーフィスは腕時計に目を落とすと、いらだたしげに足を鳴らし、何度も入口のほうを振り返った。

「まだ冴島さんは見つからないのか?」

傍らの補佐役に問いかける。だが相手は困り顔で首を横に振った。

「校内は一通り探しましたが……どうしても見つかりません」

「冴島さんが来なかったら、このあとの授賞パーティーはどうするんだ?」

トニーフィスは落ち着きなく行ったり来たりしながら、しきりに頭をかきむしった...

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