第168章 新たな競争相手

三島洋菜は、入社初日から並外れた手腕を見せつけた。

ジョージが運んできた書類の山を前にしても、どう処理すべきかは、もう頭の中で組み上がっていた。

ただ、ひとつだけ不満がある。

初日に出社したというのに、冴島零の姿をまだ一度も見ていないことだ。

「社長は今、かなりお忙しいんです。書類は私に渡していただければ結構です。ただ、午後には会社にいらっしゃると思いますよ」

ジョージは三島洋菜がまとめ終えた書類を受け取っていった。

けれど三島洋菜の視線は、ずっとオフィスの時計に吸い寄せられたままだった。

そして時計が12時を回り――気づけば、針は5時を指していた。

三島洋菜は立ち上がり、じ...

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