第44章 恥ずかしくて

冴島零が車に乗り込むと、スマホの向こうから新田達也の怒鳴り声が飛んできた。

「お前みたいなバカ、見たことねえよ。今後、外で絶対に俺の友達だなんて名乗るな。恥ずかしくてたまんねえ!」

冴島零はスマホを少し遠ざける。

「そんなにキレなくてもいいだろ。ちゃんとお前の言った通りにしたじゃん。荻原和夏に、俺の優しさを見せるって」

「お前の言う優しさってのは、ケガした動物を何台も車で病院に運び込むことか? それで奥さんを手術室で過労死させる気かよ!」

さっきより音量が上がった。冴島零は思う。こいつが目の前にいたら、唾まで飛んできそうだ、と。

「……じゃあ、どうしろって言うんだよ」

探るよう...

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