第77章 誰の決定?

荻原和夏が去ってから、さほど時間は経っていなかった。

別の病室で、冴島零の指先がぴくりと動く。続いて、ゆっくりと瞼が持ち上がった。

ずっと様子を見ていた看護師が、ぱっと顔を輝かせて叫ぶ。

「冴島さんが目を覚ましました!」

甲高い声に、冴島零は眉をひそめた。

起き上がろうとする。だが身体に力が入らず、ただ天井と病室の扉を見つめるしかない。

ほどなくして、廊下から慌ただしい足音が駆け込んできた。

白石月乃、冴島心菜、そして母の冴島羽美。三人が一斉にベッドへ集まる。

病室の入口にはジョージが立っていた。家族がベッドを囲み、自分の入る隙がないのを見て、肩をすくめたまま扉口に留まる。

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