第78章 消えさせる

白石月乃は、自分がホテルに現れた理由には十分な正当性があると踏んでいた。だが、買収したあのスタッフを手配したのはローラだった。

もし冴島零がローラまで辿り着けば――次は自分だ。

そう思うと背筋が冷えたが、ほどなくして電話口のローラの返答が、月乃の心を落ち着かせた。

「安心して。あのスタッフ、私が直接探したわけじゃないの。仲介屋を挟んだのよ。雇い主の身元は聞かないタイプ。私は指定の場所に現金を置いて、依頼内容を書き添えただけ。あとは向こうが勝手に動く」

ローラの声は妙に自信満々だった。こういう手口は初めてではないのだろう。芸能界の闇は、時にこんな小細工よりずっとえげつない。

白石月乃...

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