第12章

「いやっ! やめて!」

 セレステは必死に身をよじった。

 だが、ルシアンは冷ややかな一瞥をくれただけで、背を向けて立ち去っていく。

 直後、部屋に踏み込んできた護衛たちが、抵抗するセレステを容赦なく引きずり出した。

 扉の外へ引きずり出される直前、上の階で忙しなく部屋の片付けをする使用人たちの姿が見えた。

「あんな忌まわしい女、この部屋に入る資格なんてないのに!」

「本当よ、反吐が出るわ!」

 そんな罵声が耳に届き、セレステの心は完全に冷え切った。

 重厚な地下室の扉が、轟音とともに閉ざされる。

 冷たいコンクリートの床にうずくまるセレステの耳に、遠くから猛犬たちの唸り声...

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