第136章

 長い沈黙の後、ルシアンは深く息を吸い込み、病室のドアを押し開けた。

 物音に気づいて振り返ったセレステは、彼の姿を認めるなり、もがきながら身を起こそうとした。

「動くな」

 ルシアンは無意識に歩み寄り、制止しようとする。

 しかし、セレステはよろめきながらベッドから這い出し、膝から崩れ落ちるようにして、彼の足元にひれ伏した。

「ごめんなさい……ご迷惑をおかけして。私の胃病……すぐ治りますから、本当に。あなたと夜会に出るのに支障は出させません、どうか怒らないでください」

 ルシアンはその場に凍りつき、彼女のあまりにも卑屈な姿を愕然と見下ろした。数秒間、頭の中が真っ白になる。

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