第155章

 彼女は嬉しそうに箱を開けると、小さなフォークを手に取り、ケーキを大きくすくって向かいの空間へと差し出した。

 妄想の中で向かいにいる人物に拒絶されたのか、セレステは不満げに唇を尖らせる。

 向かいの席に自分自身が座っていると想像しているのだろうと、ルシアンは推測した。

 やがて、セレステはその大きなケーキの塊を丸ごと自分の口に押し込んだ。

 ほんの数秒で彼女の眉間には深い皺が刻まれ、顔には生理的な嫌悪感が露わになる。

 それでも彼女は手を止めず、自分に強いるように、一口、また一口と、ひたすら機械的にその甘ったるいケーキを飲み込んでいく。

 その動きは次第に焦りを帯び、まるで絶対...

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