第162章

 セレステは、完全に理性を失っていた。

 いかなる制止の声も耳に届かない。彼女はうつむくや否や、ルシアンの腕に思いきり噛みついた。

 鋭い痛みが走り、ルシアンは低く呻く。腕の筋肉が痙攣し、無意識のうちに抱え込む力がわずかに緩んだ。

 その隙を突き、セレステは激しく身をよじって拘束から逃れる。床に這いつくばり、散乱する錠剤を我を忘れて掻き集めると、狂ったように口へとねじ込んでいく。

 水もなく、そのまま無理やり飲み込もうとする。

 大量の薬が一気に喉に詰まり、セレステの顔は瞬く間に真っ赤に鬱血した。

 それでもなお必死に嚥下しようとしながら、ベッドの下の隙間にまで指を滑り込ませ、残...

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