第163章

 ルシアンは言い捨てると、勢いよくきびすを返し、再びその場を立ち去ろうとした。

「ルシアンさん!」

 その時、マーサが手すりにつかまりながら、おぼつかない足取りで階段を下りてきた。

 彼女は目を覚ました直後、階下の騒ぎを聞きつけ、慌てて下りてきたのだ。

 リビングに漂う一触即発の空気を目の当たりにして、マーサは身をすくませたが、それでも勇気を振り絞り、震える声で口を開いた。

「ルシアンさん、あ、あの人皮と一緒に、手紙も送られてきていたんです……え、エミリーさんが昔書いた……ラ、ライナスさんへのラブレターが……」

 ルシアンは猛然と振り返った。

「ライナスだと。手紙はどこだ? ど...

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