第171章

 その素直な称賛に、ルシアンはわずかに耳たぶを熱くした。だが、彼女の飾らない慕情に触れ、胸の奥はすっかりとろけてしまっていた。

 彼女の背中を優しく撫でながら、彼は低く囁く。

「起こしてしまったか?」

「ううん」

 セレステは首を横に振り、彼の胸にすり寄ったまま、小さな顔を上げて彼を見つめる。

「あのね、夢を見てたみたいなの。うとうとしてたら、誰かが耳元で話しかけてくれて。とっても優しくて、素敵な声で……それで目が覚めちゃった。まさか、あなただったなんて。もっと読んでくれる? あなたの声で聞きたいな」

 ルシアンに、どうして拒むことなどできようか。

 彼は再び本を手に取り、彼女...

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