第193章

 どこから持ち出したのか、セレステはその手に握りしめたハサミを、ベビーベッドで眠る小さな赤ん坊へと突き立てようとしていた。

「違う! 違う! こんな子ども、いてはいけない……存在してはいけないのよ……」

 うわごとを呟きながら、彼女は高く振り上げた腕を今にも振り下ろそうとする。

「奥様! 何をしておいでですか!? なりません! どうかハサミを下ろしてください!」

 マーサは血の気を失い、悲鳴を上げながら飛びついた。背後からセレステの腰にすがりつき、ありったけの力で彼女をベビーベッドから引き離そうとする。

「奥様の実の娘ではありませんか! ご自身のお腹を痛めた子ですよ! よく見てくだ...

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