第20章

 学業の悩み、友人への愚痴、未来への憧れ――そして何よりも多かったのは、ルシアンのことだった。

【〇月〇日、晴れ。今日、彼に自転車を教えてもらった! すごく優しくて、転んだら心配だからってずっと後ろの席を支えててくれたの。ふふっ、本当はもう乗れるんだけど、もう少し一緒にいたかっただけなんだ。だって、彼がいれば私は……】

【〇月〇日、雨。気分が沈んでる。お姉ちゃんがルシアン兄ちゃんを見つめる視線に気づいちゃった。すぐに目を逸らしていたけど、それでもわかった。お姉ちゃん、本当にルシアン兄ちゃんのことが好きなんだね】

 セレステの心臓が激しく締め付けられ、息が詰まりそうになった。

 エミリ...

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