第222章

ルシアンは完全にパニックに陥っていた。

「ごめん……ごめんな、セレステ……」

 慌てて近づこうとしたものの、これ以上彼女を怯えさせてしまうのが怖くて、その場に釘付けになったまま、しどろもどろに謝り続ける。

「俺が悪かった。少し度が過ぎた……あんなことするべきじゃ……だから泣かないでくれ。頼むから、泣かないで……」

 彼女がこれほどまでに泣き崩れる姿など、見たことがなかった。

 彼の記憶にあるセレステは、精神を病んでからの姿を除けば、いつも物静かで、じっと耐え忍ぶ少女だった。どんなに辛いときでも、ただ目元を赤くして、必死に涙をこらえていた。

 だが今の彼女は、一切の遠慮もなく、身を...

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