第230章

 ルシアンは伏し目がちに、瞳の奥で渦巻く冷たい感情を隠し、低く「ああ」とだけ応えた。

 ライナスはベッド脇の椅子に腰を下ろすと、運んできたスープの器を手に取った。ふーふーと息を吹きかけて冷まし、スプーンですくってルシアンの口元へと運ぶ。

「ほら、スープでも飲め。厨房がお前のためにわざわざ作った特製だ、精がつくぞ。数時間も意識を失ってたんだ、しっかり栄養をつけないとな」

 ルシアンは込み上げてくる吐き気をこらえ、どうにか口を開いてそのスープを飲み込んだ。

「ゆっくりでいい」

 ライナスは彼にスープを飲ませながら、世間話でもするかのように、呆れた口調で語り始めた。

「まったくお前とい...

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