第39章

 セレステは大きく口を開け、いつものように言葉を発しようとした。

 しかし、顔は真っ赤に鬱血し、額に青筋が浮かぶばかりで、込み上げてくる吐き気のような乾いた嗚咽以外、何の音も喉から出てこない。

 ――嘘! そんなはずない! ありえない!

 どうして声が出ないの!?

 ただ……あまりにもショックを受けて、声が枯れてしまっただけ。絶対にそうよ!

 セレステは恐怖に見開かれた目を剥き、両手を跳ね上げるようにして、自身の首をきつく締め上げた。

 ありったけの力を込め、爪が皮膚に深く食い込む。鋭い痛みに目尻が赤く染まるが、喉の奥からは風が漏れるような、かすれた音しか漏れてこない。

 ――...

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