第45章

 別荘の広間は、再び死んだような静寂に包まれた。

 セレステは床にうずくまったままだった。熱い茶を浴びた左脚から、鋭い灼熱感が波のように押し寄せてくる。

 立ち上がろうと試みたが、体にまったく力が入らない。

 マーガレットでさえ、死ぬべきだったのは彼女の方だと思っている。マーガレットはエミリーのことも気に入ってはいなかったが、だからといってセレステを嫌悪する妨げにはならなかった。

 セレステはさらに身を固く縮こまらせた。感覚が麻痺した心臓を、不意にまた刃物でえぐられるような痛みは、決して耐えやすいものではない。

 ふと、目の前で足音が響いた。

 ゆっくりと、一歩ずつ近づいてくる。...

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