第79章

 助手は合点がいった様子だったが、まだ少し腑に落ちないようだった。

「ですが……ヴィトーリが素直に恩に着るとは限りませんよ」

「恩に着るかどうかは、奴の勝手だ。だが、この借りだけはしっかり覚えておいてもらわんとな」

 コールマンは悠然とソファに背を預けた。

「それに、あのコルテス博士とやら……あの女を見る目は、ただの昔の恋人というだけではなさそうだった。面白い、実に面白い。今日自分の妻を救ったのが、別の男が土下座して泣きついた結果だとヴィトーリが知ったらどうなるか。いやはや、私が自ら彼女を買い取って慰み者にするよりも、よっぽど見物だろうな」

 彼は言葉を切り、助手に視線を向けて意味...

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