第81章

 セレステはバスタブの縁に強張った体で座り込んでいた。肩からウールのブランケットが滑り落ち、新旧の傷跡が交錯する肌が露わになる。

 うつむき、身に纏った吐き気を催すような薄っぺらい布地を見つめる。そして、強張った腕を持ち上げると、その忌まわしいきれ端を乱暴に引き裂いた。

 重い脚をどうにか動かしてバスタブに入り、ゆっくりと腰を下ろす。

 温かい湯に包まれた瞬間、極度の恐怖で曖昧になっていた記憶が、突如として鮮明に蘇ってきた。

 彼女は咄嗟に自らの身を強く抱きしめる。爪が腕の肉に深く食い込み、身体は激しく震え出した。

 気持ち悪い……。あまりにも、おぞましい!

 ヒステリックに自ら...

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