第122章

 だから彼女は淡々と言った。

「あなたたちに反対するのは、今がまだ若いからってだけじゃない。勉強のことだけでもない」

「――家庭の問題よ」

 ……

 そのあとの出来事は、さっきと同じだった。

 家をこっそり抜け出してきた鈴木結月が、その場面にぶつかってしまったのだ。あんなふうに失望して、胸が痛くなるほど傷ついてしまったら――たとえ井上友里子が『あなたのため』を掲げていたとしても、結月には受け入れられない。

「……あなたのこと、恥ずかしい」

 その言葉を結月が怒鳴りつけた瞬間、向かいの井上友里子は目に見えて揺れた。

 思わず目を見開き、結月を見つめる。結月がそんなことを言うなん...

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