第36章

 そのとき、少年もむくりと起き上がり、両手で自分のテスト用紙を握りしめていた。

 テスト用紙のいちばん上に、これまた目立つように「16点」と書かれている。

 一瞬、鈴木結月は心臓が止まりかけた。自分だって十分ひどい点数だと思っていたのに――まさか高橋悠人が、それより下を叩き出すなんて。

 数秒のうちに、あまりにも綺麗な瞳がじわっと赤くなる。

 どうしてだろう。勉強ができない側ですら、自分は高橋悠人に勝てない。

 当然、高橋悠人も彼女の点数を見ていた。正直、驚いた。鈴木結月はどう見ても「成績良さそうな顔」をしている。

 まさか、こんな点を取るとは思わなかったのだろう。

 だが顔を...

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