第43章

「……マジかよ。岡本恵茉が、こんなに言い返せなくなるなんて」

 けれど恵茉は口を開いたまま、言葉が出てこなかった。だって本当に、ナンプレができないのだ。

 そこへちょうど数人がやって来た。ナンプレチームの他のメンバーらしい。男子のひとりが外をちらりと見て、鈴木結月の姿を認めた瞬間、思わず頬を赤くする。

 ――可愛すぎる。しかもおとなしくて、ふわっと柔らかそうで。

 彼は小声で言った。

「もういいだろ。向こうもわざとじゃないんだし」

 すると、髪を下ろした女子が彼を横目で見て、鼻で笑う。

「綺麗な子見たらすぐ甘くなるんだ。気をつけなよ。顔がいい女ほど、人をたぶらかすの上手いんだか...

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