第120章

朝早く、山田成は口に饅頭を咥えながら、片手に豆乳を持ってスタジオへと急いでいた。

スタジオの入り口で、見覚えのある老人がうろうろしている姿が目に入った。

山田成は慌てて急ブレーキをかけ、目をこすって再び見つめると、間違いなく彼の頑固なお爺様だった!

お爺ちゃんがまた来たの?もしかしてb市はZ市から近いの?年寄りなんだから、あちこち動き回らないでよ!

山田成は心の中でつぶやきながら、山田おじいさんの方へ歩み寄った。

山田おじいさんの前に立つと、山田成は先に口を開いた。

「帰らないって言ったでしょ!玲奈姉ちゃんもb市には行かないよ。諦めてくれよ、お爺ちゃん!」

「……」

「このバ...

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