第31章

佐藤玲奈は高橋星辰の電話をブロックした後、もう相手にしなかった。堀田おばあちゃんと夕食を済ませると、自室に戻って休むことにした。

ところが、部屋に戻るなり、テーブルの上に新しいプレゼントボックスが置かれているのを発見した。

佐藤玲奈は眉を少し上げ、前に進んで箱を開けた。

中には繊細で小ぶりなダイヤモンドのイヤリングが入っていて、ちょうど堀田おばあちゃんからもらったダイヤモンドのネックレスと見事に調和していた。

佐藤玲奈は手のひらの上のイヤリングをぼんやりと見つめ、胸の中に何かが込み上げてくるような重みを感じていた。

そのとき、部屋のドアがゆっくりと開いた。

振り返ると、堀田知也の...

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