第33章

堀田おばあちゃんとの食事を終えた後、佐藤玲奈は初めて積極的に堀田知也の手を取って部屋に戻った。その様子を見た堀田おばあちゃんは、眉を開き目を輝かせて喜んでいた。

佐藤玲奈は頬が熱くなるのを感じたが、そんなことを気にしている場合ではなかった。彼女には話し合うべき大事なことがあったのだ。

部屋に戻るとすぐに、佐藤玲奈は自分が古美術品修復チームを立ち上げたいという考えを堀田知也に伝えた。

「自分で修復チームを組織したいということか?」堀田知也は淡々と尋ねた。

「うん」佐藤玲奈は頷き、輝く瞳で堀田知也を見つめた。その物言う目は明らかに「だめかな?」と問いかけていた。

堀田知也は良いとも悪い...

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