第345章

酒を飲み干して間もなく、堀田知也は下腹部にカッと熱いものが込み上げるのを感じた。

スッと血の気が引いていく。この感覚……覚えがある。

これまで幾度となく罠に嵌められ、様々な薬を盛られてきた彼にとって、この下腹部が焼け付くような感覚は決して見知らぬものではない。

すぐさまスマートフォンを取り出し、木村直人に電話をかけた。

「直人、薬を盛られた。俺は先にホテルのスイートに行って休む。急いで佐藤玲奈を連れてきてくれ」

「え?」

木村直人が事態を飲み込む前に、通話は一方的に切られた。

「お客様、何かお手伝いできることはございますか」

振り返ると、そこにいたのは先ほど酒を持ってきたボー...

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