第352章

「私たちの娘でいたくないなら、今すぐこの家から出て行け!」

怒りのあまり我を忘れた古川梨斗は、最後に古川綾音に向かってそう怒鳴りつけた。

母親はビクッと肩を震わせ、慌てて古川梨斗の腕を掴んで宥めた。

「あなた、落ち着いて。私がもう一度綾音を説得するから……」

「いいわ。出て行く」

対する古川綾音は、手にしていたハサミを投げ捨て、冷ややかな声で言い放った。

母親は振り返り、すがるような目を古川綾音に向ける。

「綾音、やめてちょうだい……」

「これからの人生は自分で選ぶって、もう決めたの。もう私に構わないで」

「いいだろう、自分で言ったんだな! 後悔するなよ!」

そう吐き捨て...

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