第374章

佐藤玲奈が退院して真っ先にしたこと。それは、一枚の護符を描いて高橋のお爺さんに渡し、あの黒竜の置物に貼り付けた上で、どこか霊気の満ちる宝地に埋めてもらうよう頼むことだった。

一連の用件を終えると、玲奈は高橋のお爺さんを見つめた。その表情には微かな悲哀が滲み、ただでさえ蒼白な顔色がさらに血の気を失っていく。

「高橋のお爺さん、服部のお爺さんはあの邪悪な置物と長期間接触しすぎました。お体はもう……私には、どうすることもできません」

高橋のお爺さんはハッと息を呑み、その瞳に言葉では言い表せない苦痛の色を走らせた。

「分かっておるよ。これも運命なのだろう」

高橋のお爺さんは苦渋に満ちた声で...

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