第376章

小野寺綾乃の熱烈な視線は、無視したくてもできないほどの存在感を放っていた。それに気づいた堀田おばあちゃんは、あからさまに不快そうに眉をひそめた。

「知也、先に玲奈さんを連れてダイニングへ行きなさい」

堀田おばあちゃんが淡々と言い放つ。

堀田知也は祖母をちらりと見て頷くと、佐藤玲奈のそばに歩み寄り、その腰を抱き寄せてダイニングへと歩き出した。

「知也さん!」

小野寺綾乃が焦ったような声を上げる。

堀田知也と佐藤玲奈は同時に足を止め、揃って小野寺綾乃を振り返った。

小野寺綾乃はひどく狼狽した様子で唇を震わせた。何かを言おうとするものの、言葉にならない。結局、すがるような視線を結城達...

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