第395章

蝶野家のダイニング。テーブルの上の散らかった食器も片付けられないまま、蝶野花舞は佐藤玲奈の手を握りしめ、ぽつりぽつりと語り続けていた。

「……一昨年、お兄ちゃんの起業が失敗したのも、私のせいかもしれません」

花舞はうつむき、ひどく落ち込んだ様子で呟いた。

「花舞、お前のせいじゃない」

蝶野諭介は眉をひそめ、冷ややかな声で言った。

「責められるべきは俺だ。俺がお前にあの御守りを渡したせいで、ずっと不運続きで、志望大学にすら受からなかった。全部俺の責任だ」

「お兄ちゃん!」

花舞は涙で潤んだ瞳を諭介に向けた。

「二人とも悪くありません」

玲奈は少し考え込んでから口を開いた。

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