第396章

堀田グループ本部ビル。堀田知也は目の前のパソコン画面を見つめながら、深い思索に沈んでいた。

画面に映し出されているのは、謎に包まれた傭兵組織『X』に関するファイルだ。ここ数年で台頭してきたこの組織は、都市の境界に広がるグレーゾーンを暗躍しており、金さえ積めば人の命すら容易く買えると噂されている。

ここ二年ほどで警察も何度か包囲網を敷いたが、組織の創設者は極めて狡猾だった。いかなる事件を起こそうとも一切の痕跡を残さず、次第に警察もXの存在を黙認せざるを得なくなっていた。

不幸中の幸いと言うべきか、今のところこの組織は大規模な犯罪に手を染めておらず、直接的な殺人の証拠も挙がっていない。その...

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