第405章

電話越しに聞こえてきたその声の主に、霧雨縁はすぐさま思い至った。間違いない、金木香織だ。

だが、なぜ彼女が自分に電話をかけてきたのか。しかも、助けを求めてくるなんて。

霧雨縁は警戒するように唇を引き結び、声を潜めて尋ねた。

「金木香織……?どうして私の番号を?なぜ、私に電話をかけてきたの?」

「助け……助けて……」

電波の状況が悪いのか、電話越しに聞こえる金木香織の声は途切れ途切れだった。

霧雨縁は眉をひそめた。少し待ってみたものの、それきり相手からの応答は途絶え、彼女は通話を切ろうと決意した。

「霧雨縁、助けて!」

突然、電波が少し持ち直したのか、恐怖に満ちた金木香織の叫び...

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