第414章

 病室の中。佐藤玲奈はゆっくりと重い瞼を開けたが、目の前で顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくる蝶野花舞の姿に、思わずまた目を閉じそうになった。

「ゴホッ、花舞……?」

 佐藤玲奈は軽く咳き込み、かすれた声で呼びかけた。

「玲奈姉ちゃん、気がついたの? お水、飲む?」

 佐藤玲奈の咳を聞きつけた蝶野花舞は、慌てて温かいお湯をコップに注ぎ、彼女に差し出した。

 佐藤玲奈は少しだけ頭を持ち上げ、コップから数口ほど喉を潤した。干からびていた喉の渇きがいくらか落ち着くのを待ってから、ゆっくりと口を開く。

「どうして、あなたがここにいるんですか?」

「うわあぁぁん!」

 佐藤玲奈が尋ねた途...

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