第419章

大通りを走る車内で、霧雨縁は後から込み上げる恐怖に震えながら胸を撫で下ろした。

「玲奈、さっきの女の人って、もしかして堀田知也がどこかで作った情事のツケじゃないの?」

自分自身も金木香織に乗り込まれた経験があるだけに、先ほどの女の勝ち誇ったような態度を思い返せば、いくら鈍感な霧雨縁でも事の真相の察しがついた。

「さあ、どうでしょうね!」

佐藤玲奈は唇の端を吊り上げた。明らかにこの話題をこれ以上深掘りする気はないらしい。

「お腹が空きました。彼女の話はやめましょう、食欲が失せますから」

佐藤玲奈は淡々とした口調で言い放った。

「それならいいけど。でも玲奈、もし堀田知也に泣かされる...

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