第424章

堀田グループ本社。

堀田知也は情報を流したきり、佐藤玲奈からの返事を待っていた。しかし――来ない。

気づけば、眉間にかすかな皺が寄っていた。

そのとき、スマホが短い通知音を鳴らす。堀田知也は反射的に画面へ目を落とした。

届いたのは佐藤玲奈ではない。高橋亜里沙だった。

その名前を見た瞬間、黒く澱んだ瞳がさらに陰りを増す。

高橋亜里沙から送られてきたのは写真だった。結城グループのビルを出る佐藤玲奈を、結城達真が見送っている――そんな一枚。

写真の二人はやけに近い距離に立っている。男は柔らかな笑みを浮かべ、女は少し俯いていて、肩を越える髪が顔の半分を隠していた。表情は判然としない。

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