第459章

「ありません」

木村直人が一歩前に出て、わずかに眉をひそめた。

「こちらで手配したのは信用できる私立探偵です。写真と動画が届いた時点で、すぐに確認もさせました。改ざんや合成の痕跡は一切ありません」

「そうか?」

堀田知也の声は低く重い。昏い瞳からは、感情の揺れがまるで漏れない。何を考えているのか、掴めなかった。

オフィスは異様なほど静かだった。静かすぎて、木村直人の呼吸が荒くなっていく音まで、はっきりと耳に入る。

木村直人は緊張した面持ちで堀田知也を見た。堀田知也と堀田聖の確執は昔からだ。小野寺綾乃は本来、父子の因縁に巻き込まれるべきじゃない。それでも――。

「直人」

堀田知...

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