第464章

堀田家の邸宅、そのリビングでは――玉佩がテーブルの上に置かれていた。天井の照明を受け、ひやりと淡い光を反射する。表面に刻まれた複雑な文様は、まるで息を吹き返したかのように輪郭を際立たせ、不気味なほど妖しく艶めいて見えた。

佐藤玲奈がこの玉佩を、ここまでの至近距離で見るのは初めてだった。近づけば近づくほど、胸の奥がざわつく。魂がじりじりと引き寄せられていくような感覚に、思わず息が詰まりそうになる。

――まずい。

玲奈は内心で跳ね、必死に心を締め直した。そっと首を巡らせて堀田知也を見る。

知也は玉佩から目を逸らさない。沈んだ視線の奥は、玲奈の位置からでは感情の色が読み取れなかった。

知...

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