第469章

霧雨縁に別れを告げたあと、佐藤玲奈は堀田知也について家へ戻った。

帰り道、堀田知也はさりげなく首だけを動かし、佐藤玲奈を横目で盗み見た。彼女は目をきらきらさせ、車窓の外の街並みに見入っている。口元もわずかに持ち上がっていて、機嫌がよさそうだった。

「楽しそうだな」堀田知也は少し眺めてから、淡々と言った。

佐藤玲奈はわずかに目を瞬かせ、堀田知也のほうを見て答える。「霧雨縁が成長したんです。うれしくないわけがありません」

「じゃあ、俺は?」

「え……?」

堀田知也は目を細めた。身を乗り出し、佐藤玲奈を腕の中の狭い空間に閉じ込める。低く掠れた声が耳元で鳴った。

「お前の中じゃ、ばあち...

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