第472章

高橋亜里沙はさっと血の気が引き、言い返した。

「そんなこと、してない!」

「してない?」高橋日菜は鼻で笑う。

「佐藤玲奈のこと、あなた何を知ってるの? 会ったの何回? ろくに知らないくせに、おじい様に『尻軽で男に取り入ってる』だなんて吹き込んで、信じ込ませて判断を鈍らせた。――それって、高橋家にわざわざ敵を作って、火の中に突き落とそうとしたのと同じじゃない」

「わ、私は……」

亜里沙は高橋おじい様の表情がみるみる険しくなるのを見て、慌てて首を横に振った。

「おじい様、違うの、私は……」

「黙れ!」

怒鳴り声が落ちた瞬間、亜里沙の肩がびくりと跳ねる。唇を噛み、もう何も言えなくな...

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