第480章

数日後、小野寺綾乃のもとに高橋亜里沙から電話が入った。

「明日の午前10時。キンタホール2階のカフェ。相手はこっちで呼んでおいたから、あとは知らない」

「わかった。ありがとう」

小野寺綾乃は礼だけ言うと、せわしなく通話を切った。

画面の消えたスマホを見つめ、高橋亜里沙は口元に冷たい笑みを浮かべる。

小野寺綾乃――使用人の娘の分際で、よくもまあ身の程知らずな夢を見るものだ。もし本気で結城達真とくっつきたいというなら、背中を押してやってもいい。そうすれば厄介な恋敵が一人消える。

それ以降、高橋亜里沙は小野寺綾乃のことを意識しなくなった。彼女にとって、使用人の娘など気にかける価値すらな...

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