第484章

夜十時。テーブルの料理はとうに冷えきっているのに、誰も気にも留めない。リビングのソファにも、廊下にも、寝室の窓辺にも……脱ぎ捨てられた服と、何かの痕があちこちに散らばっていた。

深夜零時。まるで一週間も飢えていたみたいな男がようやく勢いを収め、うとうとする佐藤玲奈を抱きかかえて浴室へ連れていく。湯気の中で身体を洗い流し、さっぱりしたところで布団へ押し込まれた頃には、玲奈はもう瞼を持ち上げる力すら残っていなかった。

ぐううう……

静まり返った部屋に、やけに生々しい音が響く。玲奈の眠気は一瞬で吹き飛んだ。空っぽの腹を押さえ、目を開けるなり、隣の男を険しい顔で睨みつける。

「ご飯、温めてく...

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