第489章

ホテルを出ると、堀田知也は佐藤玲奈を連れて、そのまま堀田グループへ向かった。

「どうして私を会社に連れてきたの?」

玲奈が不思議そうに尋ねる。

「顔を売りに来た」

知也はくっと笑い、玲奈の手を取ったまま、堂々とビルの中へ入っていった。

そのとき、受付がカウンターにいた。視線を上げた瞬間、目も口も思いきり見開いてしまい、危うく息が詰まるところだった。

「んぐっ……げほ、げほっ!」

胸を叩き、口いっぱいのビスケットをどうにか飲み込む。そうしてそっと身を乗り出し、前後してエレベーターへ消えていく男女の背中を見送った。

両手でスマホを抱え、指が信じられない速さで画面を叩く。

【さっ...

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