第491章

「堀田知也。まさか今さら、お前……小野寺綾乃のこと好きになったとか言うんじゃないだろうな」

結城達真が、腑に落ちない顔で訊いた。

堀田知也の表情はさらに冷えた。淡々と眉目を動かし、結城達真を一瞥する。漆黒の瞳の奥に、露骨な軽蔑が浮かんでいた。

「彼女は、お前が思ってるほど単純じゃない。これからは少し気をつけろ」

それだけ言い捨て、堀田知也は熱いコーヒーを手に去っていった。結城達真だけが、その背中を見送ったまま、理解できないという顔を残す。

射撃場へ戻ると、空気が妙に重かった。

佐藤玲奈は隅の席で、退屈そうにスマホをいじっている。少し離れたところでは小野寺綾乃が座り、目元を赤くして...

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