第494章

数日後、蝶野花舞は退院した。

以前の情報漏えい騒動のせいで、花舞の精神状態はひどく不安定だった。学校へ戻る気にもなれないらしい。蝶野諭介としても無理はさせられず、ひとまず自宅へ連れ帰って、しばらく休ませることにした。

退院当日、佐藤玲奈も病院へ顔を出した。

「佐藤玲奈……来てくれたのか」

諭介は彼女の姿を見つけるなり、ぱっと目を輝かせる。

玲奈は淡々とうなずいた。

「花舞は友だちです。退院するなら、当然お見舞いに来ます」

そう言い残し、玲奈は諭介の横をすり抜けて病室へ入った。

「玲奈お姉ちゃん」

蝶野花舞はベッドの端に行儀よく座り、玲奈を見上げた。ふわりと、柔らかくて弱々し...

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