第495章

堀田知也は、佐藤玲奈のうっすら赤い頬を見て、くすりと笑った。

妻が照れ屋なのは知っている。これ以上からかうのはやめ、手を引いて席に座らせる。

ほどなくして、堀田知也が予約していたコースが運ばれてきた。

ハート形に整えられた盛りつけ。テーブルの中央には、今にも滴りそうなほど鮮やかな薔薇が一輪。

それを見た玲奈は、なぜか奥歯がうずくような気分になった。

眉をわずかに上げ、向かいの男を黙って見つめる。

堀田知也は軽く咳払いをした。いつもは冷たいほど無表情な顔に、珍しく気まずさが滲んでいる。

「ネットで調べた。ここのカップル向けコースが評判らしくて……」

それ以上は言わない。ただ唇を...

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