第496章

「もしもし、ばあちゃん」

堀田知也は電話を取りながらスリッパに履き替え、そのままリビングへ向かって歩き出した。

その背中は大きく、頼もしい。佐藤玲奈はそれを見つめ、胸の奥の張りがすっとほどけていくのを感じた。自分が疑い深くなっているだけだ、と心の中で軽く毒づきながら、彼の後ろに続いて家へ入る。

「うん、わかった。明日、一緒に戻る」

電話の向こうで堀田おばあちゃんと話し終えたらしく、知也は通話を切って振り返った。視線が玲奈に落ちる。

「おばあちゃんから? 何かあったの?」

玲奈は不安を隠しきれずに尋ねた。

――また体調でも崩したんじゃ……?

せっかく落ち着いた心が、すぐに吊り上...

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