第501章

青海マンションの外の細い路地。朝の通勤ラッシュもとっくに過ぎ、たまに二、三台の車が通り過ぎるだけで、人影はない。

高橋星辰は額に汗をにじませ、両手で股間の急所を押さえたまま、漆黒の瞳に怨毒な光を宿して佐藤玲奈を睨みつける。

――くそったれの女。

蹴りやがった。しかも、あそこを。こいつ、本気で俺を使い物にならなくする気か……!

ほんの数分前まで、高橋星辰は殊勝な顔で「深く反省している」だのと芝居を打ち、距離を詰めて抱きつこうとしていた。だが次の瞬間、佐藤玲奈の蹴りが不意打ちで股間を直撃した。

積もった恨みが一気に噴き上がった佐藤玲奈の一撃に、情け容赦はない。高橋星辰は痛みで身体を折り...

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