第513章

深夜。病室の外から「ドンドンドンッ」と扉を叩く音がして、佐藤玲奈は眠りを叩き起こされた。

玲奈は冴えた目を開き、固く閉ざされた扉をじっと見つめる。黒く澄んだ瞳に、濃い疑念が走った。

寝る前、堀田知也の休息を邪魔されたくなくて、玲奈は鍵をかけている。廊下にはボディガードが二人。どちらも知也が抱えている、忠誠心の厚い人間だ。見知らぬ相手なら、とっくにそこで止めているはず。にもかかわらず、こうして叩かれているということは――相手は彼らが顔を知っていて、なおかつ立場が高く、止める権限がない。

こんな時間に、いったい誰が。

玲奈が振り返ると、知也はいつの間にか目を覚ましていた。

仰向けのまま...

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