第7章 甘い時間
箱根から東京へ戻った翌日、私の日常は、その色彩をがらりと変えた。
表向き、私と神崎凛太郎は誰もが羨む婚約者同士でありながら、ビジネスの場では節度ある距離を保つ完璧なパートナー。
けれど水面下では、私たちは本当の恋を育んでいた。
まるで薄氷を踏むような、甘く危うい日々に、私の心臓は四六時中、幸せな音を立てていた。
「今日から、ここが俺たちの秘密基地だ」
凛太郎に連れられて桐生グループ本社の屋上へ上がると、そこは彼の手によって巧みに改装された、隠れ家のような空中庭園が広がっていた。青々とした蔦が無骨なフェンスに絡みつき、壁面には季節の花々が植え込まれ、外界の喧騒から完全に隔絶...
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チャプター
1. 第1章 転生覚醒
2. 第2章 ゲームのルール
3. 第3章 意図的な疎遠
4. 第4章 自ら近づく
5. 第5章 危険な試み

6. 第6章 身分の暴露

7. 第7章 甘い時間

8. 第8章 ヒロインの反撃

9. 第9章 最後の戦い

10. 第10章 最終決戦

11. 第11章 永遠の誓い

12. 後日譚


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